天高く、真っ白に映える入道雲。
それを際立たせる青い天空。
サファイアブルーを思わせるほど深い海。
一度見たら忘れられないような大自然の世界に、一隻の船が海を渡る。
歩くたびにギーッ…ギーッ…と木の擦れる音が聞こえる。
そう、ここは大きな交易船の甲板上。
近くには素晴らしい筋肉を持つ船員達が忙しそうに動いている。
船の進む方向を見れば、己の踏み入れたことのない大地が待っている。
「やっと、着いた」
呟いた少年の髪は降り注ぐ太陽の光に負けないくらいの金髪。
少年は潮風を満喫するために乗りだしていた身を引っ込めると看板を降りていく。
旅は、始まる。
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